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アヴェ・マリアの名画 投稿者:石田事務局長 投稿日:2019/05/01(Wed) 14:51 No.1617

合一会の皆さん、令和になってからもよろしくお願いいたします。

さて合一会合唱団で毎月発行している「練習通信」4月号に掲載した内容と一部重複しますが、「アヴェ・マリア」の情景を描いた絵画を幾つか紹介したします。

まず一番目はイタリアのルネサンス期を代表する芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチ(伊1452-1519)の作品です。

突然マリアの前に現れた青年天使ガブリエルが「アヴェ・マリア」と言ってから、処女マリアが神の子を受胎したことを告知しているという情景です。

Re: アヴェ・マリアの名画 - 石田事務局長   2019/05/01(Wed) 14:54 No.1618
上記ダヴィンチの絵では左側の天使ガブリエルが片膝ついて、手はピースサインのように中指と人差し指を立てて祝福の意を表しています。

この絵に漫画のように吹き出しを書き込めるとしたら、天使が「アヴェ・マリア」と言っているシーンとなるでしょう。

ちょっと見えにくいですが左手には聖母マリアの純潔の象徴である白百合を捧げています。

右側のマリアは突然天使が現れて「アヴェ・マリア」と言って話を始めたので、当然ビックリしたことは表情や左手の仕草で分かります。

右手は読みかけの聖書(旧約)のページの上にあります。


そして下の絵はイタリア・フィレンツェ派の代表的画家ボッティチェリ(1445 -1510)の作品。

Re: アヴェ・マリアの名画 - 石田事務局長   2019/05/01(Wed) 15:01 No.1619
上記ボッティチェリの絵では白百合の花をかついだ天使ガブリエルと、明らかにうろたえる仕草を見せるマリアが描かれています。

ダ・ヴィンチの絵と比べてマリアの狼狽ぶりがより強調されています。ここでもマリアは聖書を読んでいる最中でした。


ところで日本でも「アベマリア」という言葉はよく知られていますが、どういうシチュエーションに発せられた言葉か多くの人は知りません。

この言葉から来るイメージとして日本人なら「安部マリア」さんという人名を連想してしまいそうです。

この言葉の出典は新約聖書ルカ福音書第1章26-38節、天使ガブリエルがナザレに住むマリアのところに遣わされて初めに言いました

“ Ave Maria, gratia plena, Dominus tecum ”  「おめでとうマリア、恩寵に満ちた方、主はあなたと共におられる」

この言葉はそのまま合一会合唱団で歌う宗教曲 “ Ave Maria” の冒頭の歌詞になっています。


次の絵はバロック期のスペイン画家ムリーリョ(1617-1682)作のもの。

ムリーリョは17世紀スペイン黄金時代美術を代表する画家で、甘美な聖母像や、愛らしい子どもの絵を数多く手がけました。

Re: アヴェ・マリアの名画 - 石田事務局長   2019/05/01(Wed) 15:09 No.1620
上記ムリーリョの絵では沢山のベビー天使達が祝福に来ています。

この絵には画面中央の左上に白鳩が描かれています。この白鳩は聖霊を表していて、マリアは「聖霊によって身ごもる」ことを示しています。


さて天使ガブリエルが言った “ Ave Maria ” という言葉ですが

メジャーな日本語訳は先に記しました通り「おめでとうマリア」とされています。

「Ave」という言葉は出会った時にも、別れる時にも用いる挨拶言葉で「やあ」とか「さよなら」等の意味。

相手が健康であるといった良い状態であることを祈る挨拶言葉なのです。

元々新約聖書が書かれたギリシャ語の聖書を見てもこの部分の言葉は「おめでとう」という意味ではないのですが、

日本では妊娠した女性には「おめでとう」と挨拶するので、ここでは天使が受胎を告知する場面ですから「おめでとうマリア」と訳したのでしょう。

厳密に訳せば「おめでとう」ではなく「幸あれ、マリアさん」とでもなるでしょうか。


次の絵はバロック期のフランス派の画家シャンパーニュ(1602-1674)の絵です。

Re: アヴェ・マリアの名画 - 石田事務局長   2019/05/01(Wed) 16:13 No.1623
シャンパーニュの絵は天使ガブリエルが地上に降り立つ瞬間を描いたものでしょう。まだガブリエルが宙に浮いています。

例によって白百合の花、聖書、白鳩が一緒に描かれています。

マリアの衣装ですが、この絵を含めてどの絵でも純潔や信仰を表す青色のローブに天の愛情を表す赤い色の衣服となっております。

×     ×     ×     ×     ×

ここでルカ福音書に書かれた

「おめでとうマリア、恩寵に満ちた方、主はあなたと共におられる」という言葉以降のマリアとガブリエルとのやり取りを書いておきます。

天使ガブリエルは言います「マリアよ、恐れることはありません。あなたは神から恵みをいただいているのです。

あなたはみごもって男の子を産むでしょう。その子をイエスと名づけなさい。彼は大いなる者となり、いと高き者の子と言われるでしょう」。

「どうしてそのようなことがありえましょうか。私は男の人を知りませんのに」

「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なるもの、神の子と呼ばれる。神に出来ないことは何一つない」

「私は主のはしためです。お言葉どおり、この身になりますように」。

そこで天使は去って行った。〔以上ルカ福音書1:30-38の要約〕

×     ×     ×     ×     ×

上記の聖書の物語は『受胎告知』と呼ばれ、このエピソードは画家たちにとって人気のある主題で、ここで紹介した以外にも沢山の作品が残されています。

最後に、ギリシャのクレタ島出身の画家エル・グレコ(1541-1614)の作品をご覧になってください。

この作品だけは日本で見られます。岡山県の大原美術館所蔵。

従来、もっぱら室内や建物の背景の前で展開されていた受胎告知のドラマを、奥深い夜空を背景に描き出したのは

幻想画家エル・グレコの独創性を物語るものとされています。

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